Sonoma Model One試聴レビュー

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試聴構成

DELA—-本製品
アンバランスによるアナログ接続も試したかったが、なぜか上手く再生出来ず。(頑張ってくださった店員さん、ありがとうございました)
今回はデジタル入力のみの試聴となった。

装着感

側圧が強い。こめかみあたりが結構圧迫感を感じる。装着するストレスは確実に感じる。よほど音が良くないとこれは辛いかも。
パッドも個人的にあまり好きではない質感。しっとり系が好き。

音質雑感

DACの弱さばかりを感じる
描写の細やかさ、質感の滑らかさに特に頭打ち感がある。音楽の表面だけを撫でる様で深さ方向に入って行かない。

音色の追随性が悪い。クラシックを聞くには辛いレベル。弦が硬い。例えば弦楽四重奏ではヴァイオリンはヴァイオリンとは言えないナニカ。チェロの深みもあまり出ない。

明るく爽やかな方向に偏る。まさにESS
表現がやや直線的。自在性に乏しい
ノイズによる歪み感を感じる。

表現は軽く、立ち上がり立ち下がりも早い
帯域バランスは良い。下支えもある。低域も早いし力感も質量感もある。このあたりの音としての要素は全てが必要十分にある。

音場の広がりは限定的。音が近い
完全にヘッドホンの鳴り方でutopiaの様なスピーカー的な領域には1ミリも立ち入らない。

近い所から音像が良く見えるかの様だが、主に前述した質感やディティール方面でDACによる頭打ちが出てしまい、あと一歩が見えて来ない。せっかくのヘッドホン性能が生かせていない様な気配を感じる。
ヘッドホン自体のディティールや情報量への追随性はもう少し高そうだが、その前のDAC部で制限がかかっている感じ。勿体無い。

電源も見たところ専用のスイッチングアダプターであり、しかも24V。ステップアップとしてリニア電源化も難しく、ここもなかなか辛い所。結構これで質感方面は変わるとは思うだけに残念。

ワンパッケージで全方位的に一定以上のクオリティで纏まっている。その点ではとても良い製品。とはいえ、より深い方向に進もうとしてもワンパッケージが故に進むことができない。結局は買い換えるしかないというなかなかもどかしい製品。

初心者が中級者に差し掛かる頃に購入し、やがてここを離れるが、自身が成長した後もサブとして使用して、メインのバランスを再確認する、という用途が一番適していると感じる。

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この記事を書いた人

主にオーディオについて感じた事を書いています。
古いクラシックがメインですが、新旧ジャンル問わず音楽を楽しむスタイルです。

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