HiFiMAN SHANGRI-LA.jr 試聴レビュー

今回はHiFiMAN SHANGRI-LA.jr をショップさんで試聴させていただいた際の感想を書いていきたい。

今回の記事の注意点として、試聴時間が1時間程度のため真空管アンプの暖気が十分でない可能性が高い。その点を割り引いて参考程度で読んでいただきたい。(とはいえ、1時間の暖気と半日の暖気で評価が真逆になるほど変化した真空管アンプは経験上ない。1時間の暖気でも7割がたの性能や性質は把握できると思ってはいる。)

今回上記のエクスキューズを付けながらも記事をアップしたのは、ひとえにこの手のレアな機器のレビューやインプレッションが日本のネット上にほぼ無いから。個人的に情報はゼロより不十分な1の方が良いと思っているが故のこと。私より使い倒した方の纏まったレビューが今後出ることを望んでいる。また、そんな方からのこの記事へのコメントも大歓迎です。

目次

音質のまとめ

まとめ

基本的な音の振る舞いは同じメーカーのSUSVARAと相似形
主に中域〜高域あたりの質感に独特の透明感と質感がある(「HiFiMANの質感」と名付けたい)
全体的に音が薄く軽い
レンジは高低ともにそれほど広くない
低域にレンジ・量感・音量など色々と限界がある
高域はあまり伸びない
押し引きの追随性は押し引き共にそれなり。アンプが温まれば思ったよりもまともで普通の音源ならさほど違和感は感じない
空間は違和感なく綺麗に広がる
独特の心を満たす様な空気感は魅力的
致命的なのが音像関係
音の情報量が結構間引かれている。単純化されている。倍音も真空管なのに乏しい

個人的な結論としては「HiFiMANの質感」が好きで好きで仕方がない人が買うべきもの(魅力的なので割と居そう)。ただ、ダイナミクス方面やアコースティック系の妥当性等を気にすると厳しいので、これ1セットで全てを賄うのは難しく、他のヘッドホンとの使い分けが出来る人向け。何個もこのクラスのヘッドホンを持っているヘッドホン好事家が一番マッチすると思われる

アンプ電源投入後初期

あまりオーディオを感じさせない引っかかりの極めて少ない音
ボーカルがめっちゃ良い
透明感、肉声感が抜群

アンプが温まって来た時(45分〜1時間経過以降)

真空管由来であろう歪み感が気になって来る
透明感も落ちる
澱んだ野暮ったい感覚が出てくる
前述の音像の問題点がより明確に出て来る

試聴環境

試聴日:2023.3.30
試聴場所:中野の某ショップさん

試聴システム構成

Silent Angel Z1?

MSB Discrete DAC plus

HiFiMAN SHANGRI-LA.jr アンプ部

HiFiMAN SHANGRI-LA.jr ヘッドホン部

音源別の雑感

(K)NOW NAME : alstroemeria_pink

ボーカルがめっちゃ良い
透明感、肉声感が抜群
でも低域が全然出ないw
→温まるにつれ歪み感の方が気になってくる。あと野暮ったさも出る。声がやや突っ張る

上坂すみれ : Pop team epic

全然音数やダイナミクスを表現出来てない当たり前だけど
→温まってきたらそれなりに聞こえる様に

米津玄師:でしょましょ

拍手の質感がウソくさい。乾燥して肉質感が無いというかもはや拍手とは聞こえないレベル。これはなかなか無い事なので驚いた。これは致命的な要素が出ていない、間引かれている

Aurora: Animal

やはり低域の制動感が甘く帯域も下まで出ていない。ボリュームも低い
ボーカルの端部がパッッとしている。これは以前の試聴でSUSVARAでも感じた

SawanoHiroyuki[nZk]:mizuki: Avid

ボーカルの透明感と肉声感は素晴らしい
ただブレス音やサ行がやや気になるところもある。滑らかさはそこが残念だが環境の様な気もする
低域のレンジはやはり限界を感じる

柴田淳 月光浴

ボーカルでやはり特定の倍音がヒスってる感じ

Emil Gilels: Moonlight Sonata

ピアノのリッチさが出ない
細い音でカンカンする
もはやピアノの音ではない。金属感さえある
音の線が細すぎる

HYPS: Afro Blue

打楽器の音がかなり部分的にしか出ていない。情報量がかなり間引かれている。単純化されていて違うナニカに聞こえる
ヴァイオリンもそう
ピアノもそう
ガチのアコースティック系は厳しい

上白石萌音:なんでもないや

ボーカルは良いのにその他のピアノやストリングス等が入ってくるとそこの違和感でこける
ピアノの音階がズレて聞こえる。音痴になった様な感覚。総じて音階が微妙に上がった様に感じる?
ストリングスはナニコレ状態

Susuke Quartet: Mozart String Quartet No.14

全てが痩せている
それぞれ違う楽器に聞こえる
全てが若く深みがないというレベルではない

上原ひろみ:Spark

キレが足らない
ドラムが違う
ピアノも違う

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この記事を書いた人

主にオーディオについて感じた事を書いています。
古いクラシックがメインですが、新旧ジャンル問わず音楽を楽しむスタイルです。

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