Dan Clark Audio (DCA)Expanse試聴レビュー

今回の記事ではDan Clark Audio Expanseをショップで試聴した印象を書いていきたい。試聴の目的は自分のシステムに導入するヘッドホンの選定。試聴システムにMSBのハイエンドDACとHPAを使用して本気で聴き込んだ

目次

試聴構成

試聴日:2022年11月末
試聴場所:中野の某ショップ

試聴システム

DELA N1A

MSB Discrete DAC plus

MSB Premier Headphone Amplifier
純正ケーブルでバランス接続
Dan Clark Audio Expanse vs Focal UTOPIA SG(比較のため)

試聴ではMSBのハイエンドDACとHPAの組み合わせを使わせていただいた。また、より詳細な性能の把握のために同じ開放型ハイエンドヘッドホンであるFocal UTOPIA SGと適宜変更・比較しながら試聴を進めた

音質以外

装着感は良い。軽い。ただ顔に密着する面積が多く暑くなりやすい。
ボリュームが取りにくい。MSB Premier HPAの数値で80-90あたり

音質まとめ

全体的に当たりが柔らかくモワッとしてる
立ち上がりが遅く高次倍音が出ていない。結果金属系はじめ弦からピアノから楽器の音の妥当性が低い
ダイレクト感に欠ける
薄い膜を隔てた様な感覚
ダブる様な妙な音場感
音場は左右泣き別れで魚眼レンズ的
帯域バランスは低域がやや多め
レンジは高低とも若干狭い
音色は中庸
温度感は中庸か微妙〜に高い
音像は個別に粒立ちが出にくく集合体として周囲の音と溶け込む方向性
主役が立ちにくい

音源別雑感

・カンターテドミノ
中央が薄く泣き別れ
質感がしっとり柔らかく
温度感は中庸
低域のレンジがやや狭い
距離感近い

・竹田の子守唄
距離感が近くやや拡大された様な感覚
ヴァイオリンの擦る感じがあまり出ない
左右泣き別れ感 中央うすい
ビブラフォンの音が柔らかすぎる 金属管が乏しい
トランペットも同様 金管感が乏しい
4分あたりの太鼓系の張りや残響は凄く良い
質量感もある

・薔薇の騎士
前後感が全然出ていない
やはり音場は魚眼レンズ
声はどれも大きな違和感はない

・エスカフローネ
音場の前後感が出てない
低域の量感がやや大きめ。よく出てる
柔らかい
金管系に違和感
鐘の音も瞬間的な立ち上がりと硬さがない

・Zedd
冒頭の電子音が柔らかく個別に認識しにくい。溶け込む感じ
ユートピアに比べてかなり色々と曖昧
その代わり聴きやすくはある
高速の追随性は合格点。記憶の中のstealthとは違う。
低域がやはり量感やや多い
低域の音が個別ではなく集合体で押してくる感じ

・ニーア 美シキ歌
独特のダブる音場感
やはり色々曖昧
柔らかさに偏る

・Lia 鳥の歌
ダイレクト感に欠ける
Utopia SGから比較すると薄い膜一つ隔てた感覚
押し引きも明瞭さに欠ける
主役が立たない。ボーカルよりも細かいバックの電子音のエフェクトの方が気になる

・ズスケ
全ての音がが似た様な鳴り方。第一ヴァイオリンと第二ヴァイオリンのみならずヴィオラとチェロでさえ似た様に聞こえるところもある。描き分けが微妙
キレがない

・Izme raise
全体的にボヤけた感じ
音の粒立ちが悪く響きがボヤっとダブつく

・エヴァ・キャシディ
エヴァのハスキーさが出ない
もっさり
響き過多
シンバルの音が硬さがない

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この記事を書いた人

主にオーディオについて感じた事を書いています。
古いクラシックがメインですが、新旧ジャンル問わず音楽を楽しむスタイルです。

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