Pass PHA-1 vs Violectric V340 (vs Niimbus US5 pro)試聴レビュー

目次

まえがき

前々から気になっていつつもなかなか試聴機会が無かったPass PHA-1を聴くチャンスがあったので聴かせていただきました。
が、PHA-1はアンバランス入力しかなく、いつも聴いているMSB discrete plus dacはバランスしかないため今回は仕方なくdCS Bartokを合わせることに…
久々に聴きましたがやはりBartokは価格の割にdacとしての基礎性能は低く、更にこの世代からのdCSにある高域の脚色、更に更にはBartokは低域も量感が多いだけでモッサリ…とかなりアンプの試聴には厳しい環境でした。
従って今回の感想はアンプなのかBartok由来なのか切り分けがイマイチ出来ていない所があります。この点ご理解いただきお読みください。

まとめ

Pass PHA-1

方向性としては明らかにダイナミクスよりマイクロダイナミクス重視
駆動力や押し引きの追随性、音数の捌きは価格帯のクラスから言うとやや弱い
ディティールや表現力方面はかなり優秀
音像が解れて細かい所の情報量をかなり出せる。ここも優秀
ただハイエンド的な情報の密度感は無い。
音色はほんのり温かみがあるがくどくはない。音色の自在性や追随性にも優れる
音場は音源なりで殊更にパーっと広がりはしない。
定位の収束はクラスからするとやや弱いがその分音像のディティールが丁寧に描写される。
レンジは高低共にそこまで広く感じないが不足も感じない。
アンプが暖まるまである程度の時間が必要で良さが出にくい

Violectric V340

Passと結構逆の強みがある。ダイナミクスはクラスからすると優秀でマイクロも必要十分には出る
駆動力や押し引きの追随性はかなり高い。バルトークに足を引っ張られているにも関わらずリズムの刻みも正確。
素通し感が高く情報量も多いが情報をぶっ放しで放り投げてるところがある
定位はあまり収束しない。
全体的に雑みと粗さがある。
音場も音源なりでパーっと広がらない。ここはPassと同傾向。
音色はニュートラルたがやや暗め・モノトーンに感じることもある。
レンジは必要十分
これも暖まるまでは少し時間がかかるがPassよりは寝起きが良い。

Niimbus US5

上のクラスとの差を確かめるため途中からちょっと比較した。
秒で格上なことがわかったw
音のきめ細やかさ密度感が全然違うw
音の広がり、駆動力全部グレードが上w
SN、定位の収束も全部上w
でもFM的な作られた滑らかさがある。前に試聴した時も感じたが、アンプ製作者の音楽の聞かせ方に乗っかって聴く機器のイメージは今回もそのまま継続。音源忠実性からやや離れる所がある。
音色や音触のナチュラルさや自在性はpassが上

試聴環境

Sound genic→dCS Bartok→各アンプ→Focal Utopia SG(付属ケーブルシングル接続)

音源別雑感

・TAK
Pass
クソみたいな盛った低域 バルトーク由来か?
リズムが遅く聞こえる バルトーク由来か?
やはりもっさり バルトーク由来か?
V340
こちらの方が素通し感がある
駆動力・押し引きの追随性も良い

・ズスケ
Pass
定位はV340よりちゃんと収束する。V340はやはりそのまま出し過ぎて曖昧
高域にキラッとしたものが乗る。バルトーク由来なのかパス由来なのか分からない

・Zedd
Pass
そんな駆動力バシバシのタイプではない
定位ビチビチのタイプでもない
割とふわっとしている
押し引きが微妙 バルトークも影響してるはず
高域にパスっぽい艶がある様に感じる バルトークの影響も?
V340
久々にV340聴きましたが、やはり情報をぶっ放しで放り投げてるところがありますね
駆動力、押し引きの追随性は明らかにV340が上

・ハーン
V340
素通し感
だが雑味もそのまま
音色はニュートラル
倍音もよく出ている
音の芯が出ない 収束せずふやっとしてる
Pass
ちょいと温まってきた
丁寧に細かい情報を拾い上げるタイプに感じる
個人的な好感度上がってきた
A級らしいニュアンス表現力の高さが出てきた

・八代亜紀
Pass
ふわっとした空気感
情感がじわっと来る
やや温かみがあるが色付けは濃くない

・NieR 美シキ歌
Pass
音数が多いと制動しきれてない? やや曖昧さ
→よく聞くとちゃんと細部まで描写し切れている
V340
やはり響き等細かい所に粗さがある

・エスカ
Pass
NieRよりちゃんと音数を捌いてる
音の輪郭が無く明瞭感がやや欠ける分曖昧に感じる所がある
やはりやや高域は癖がある

・TariTari
Pass
見事なハーモニー
5人の歌声が溶け込んでる
でも意識的に一人一人を探そうとすれば可能
やはりピアノが暖かい方向
V340
やはりちょい荒いのと音色が暗くモノトーンに傾く(Pass比では)

・上白石 なんでもないや
Pass
肉声感がある
凄く良い
心地よい

・perfume
Pass
遅い
キレがない
全然ダメまでは行かないが一昔前のヘッドホンアンプ程度の駆動力
細かい音が出る分余計に速さを感じにくい
V340
Pass比で全然駆動力と押し引きが違うw
テンポ・リズム感が違う
どちらもこちらがかなり良い

・竹田の子守唄
Pass
幻想的
心地よい響きが付加 くどくないのて嫌味ではない

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

主にオーディオについて感じた事を書いています。
古いクラシックがメインですが、新旧ジャンル問わず音楽を楽しむスタイルです。

コメント

コメントする

目次