はじめに
Wilson Audio の超高級インシュレーターPedestal Isolationを導入し数ヶ月使用した感想を記載する。
また、同じ設置系アイテムで癖が少ないラックとして個人的に高く評価しているArtesania Audio Exoteryc Rackとの比較も行った。
音質まとめ
今まで使用してきたインシュレーターの中では頭何個か抜けてネガ方向の癖がなく優秀。高いがそれだけの事はある。
使う機器の重量に敏感。脳死アイテムの様で結構使い方が難しい。機器が推奨重量よりも軽いと高域にピーク帯域が出る感じ。
音数はほぼ減らないが超微細領域の音は消えて微妙にデッドになる。
高域は精緻になり、中域は抜けが良く、低域はややどっしりした粘りが出る。
独特のしっとりした有機的な聴き味が出る
自然と言える範囲内に居る。
聴感上のバランスは相当良く出来ている。
Wilson Audio Pedestal Isolation vs Artesania Audio Exoteryc Rack
MPD-8の下に入れてアルテサニアと比較
重量的にはマッチングする範囲
Pedestal Isolationを使う
以下全てアルテサニア比の評価
1-2段階ほどより精緻な方向に。いわゆるハイエンドオーディオっぽい方向性。
より定位がピンポイントに。音像はより収束。
とはいえ輪郭強調やピークでそれっぽく聞かせるという低いレベルの話では全くない。ピークや強調はほぼない。インシュレーターでは驚異的な癖のなさ。
聞き味はαゲルと似た傾向ベースでより有機的かつ落ち着いた感じ。(ただ、αゲルでは私がどう使ってもコレには到達しない。)この有機的な感覚はなかなか他のインシュレーターでは味わったことがない独特のもの。
微細領域の情報がより見える様になる。SNのNがスッと下がった感じ。
ただ、その分それより下の超微細領域の情報はゼロの方向に整理される。(αゲルほどではないが)
超微妙にデッドになる。
アルテサニアの方が雑味も含めて超微細領域の情報を残すので音楽に良い意味での遊びがあると個人的には感じる。
多分こればっか使うとゲルを入れまくった時と同じ状態に近づく。システムに入れ過ぎは良くなさそう。ピンポイントで1-2箇所か?
音像の厚みもやや減退。これを滲みがなくなったと感じるのかは人による。
オーディオ的なダイナミクス表現は拡大される。しかも自然な形で。
中域の質感に独特の滑らかさが出る。
低域も滑らかかつどっしりとした支え感が出る。
この辺りの音の作り込みは素晴らしい。
重量にもよるが高域に超微妙なピーク的なものが出る。
時間経過により自然な方向に落ち着いて行く。最初は若干落ち着きがないが、30分も経過すれば9割方の音になる。更に1日も経てば終局状態になり更に癖がなくなる。
アルテサニアに戻す
色々と緩くなる。冴えたハイエンド臭はかなり減退する。
Pedestal Isolation と比較するとアルテサニアは細かい色々な付帯音が乗っていることが分かる。ただ色々な素材の付帯音を乗せつつも特定帯域や一定方向に集中せず全体としてバランスを取るイメージの音作り。
と同時にPedestal Isolation では超微細領域の情報が消えていたことも分かる。特にクラシックなどのアコースティック系の場の響きや空気感も含んだ音源でそれが顕著に分かる。不要な雑味と共に必要な情報も消えていた感じ。ここの取捨選択の調整がオーディオでは難しい所でもあり、オーナーの目指したい音が分かる所でもある
コメント
コメント一覧 (5件)
はじめまして。Roonの件ではお世話になりました。
インシュレーターの詳細なレビューはあまり見かけないので参考になります(非常に高額で購入するのに躊躇する値段ですが・・・)。
ところで,似たようなインシュレーターにIsoacousticsのOreaシリーズがありますが,値段がぜんぜん違うので,やはり相当差がある感じでしょうか。
Isoacousticsのインシュレーターも試されておられたら,コメントしていただければ幸いです。
コメントありがとうございます。
残念ながらOreaはまだ試したことがございません。
私も以前から気になっているインシュなので機会を作って試してみようかと思います。
返信ありがとうございます。
試されましたら,Wilson Audio pedestal isolationだけでなく,ゲルとの比較についても言及いただければ嬉しいです。
ゲルについては個人的な総括記事を書く予定はしています。
ゲルの記事も楽しみにしています。